2008年12月1日
岐阜大学工業倶楽部 関西支部 設立趣意書
関西支部設立準備委員会
岐阜大学工学系卒業生で組織する工業倶楽部の会員で、関西の2府4県に居住する方々はおよそ1,800人です。関西地域にはこれまでまとまった同窓会組織がなかったため、ほとんどの方々は卒業以来大学とは無縁に過ごされてきたことと思います。中には先輩や同輩及び後輩などとの交流の場として学科や職場などで同窓会が組織され、局部的な活動が行われているケースもあると思いますが、残念ながら岐阜、愛知の中京地区以外で、工業倶楽部が主体となった同窓会行事が行われたことはありませんでした。工業倶楽部(本部)の活動は、会報や会員名簿の発刊が主であったため、この遠い存在をより身近で、かつ有効な組織に活性化させる必要性が大学と卒業生の双方から渇望されて参りました。
一方、これまで「護送船団方式」で国家の手厚い庇護と統制のもとにありました国立大学は、2004年4月、一斉に独立行政法人に生まれ変わり、法人化の第1期目(2004年~2009年)では、101大学が86大学に統合されました。第2期目(2010年~2015年)には86大学を30大学にという構想が検討されています。御手洗日本経済連合会会長は2007年6月に、道州制との関連も念頭に置いたうえ、九州地区の各県に1つずつある国立大学法人を統合して、1つの「大九州大学」として、各県の大学にメリハリをつけて、たとえば、長崎大学を大九州大学医学部にしてはとの構想をうちあげました。中部経済連合会も2007年12月に中部地区の産官学の力を結集すべく「大名古屋大学」設立構想をうちあげました。折しも、5年目の2008年には各大学の中間報告が出揃い、遅れた部分の是正が各大学に求められ、次期目標を見据えた大学法人評価も本格化することは必定でしょう。大げさに言えば、本学の存亡にかかわる段階にきていると言っても過言ではないかと思われます。
こういった状況のもとで、母校岐阜大学が持続的発展を遂げるための方法のひとつとして、同窓会組織の工業倶楽部の活動を活性化させ、大学と卒業生間の意思疎通を緊密化することにより、大学改革について何らかの支援ができるのではないかと考えています。具体的には、工業倶楽部組織を強化して卒業生動向の把握に努めると共に、各卒業生の要望を適切に把握することにより大学の更なる発展と飛躍への提言を行うことがあろうかと思われます。それを実現可能にするには、卒業生の組織化と現状把握が不可欠であり、そのためには支部組織の設立が急務です。活性化した支部と本部の協同により母校岐阜大学の評価向上に繋がるものと確信致します。
また、関西支部としては、関西に立地する企業や研究機関などの技術情報や先端技術動向など と母校岐阜大学の基盤技術などの交流を推進するパイプ役活動を展開することにより、新たな技 術開発の可能性が開け、母校岐阜大学の発展および地域社会に貢献できるのではないかとも考え ています。
以上、支部組織設立の必要性の一端を記述いたしましたが、設立により大学側からは卒業生の組織化と現状把握、卒業生側からは大学への要望とか注文の場が大いに開けるものと思います。
皆様方の積極的なご理解とご協力をいただきたく宜しくお願いいたします。